第3話:ネギをポットに移しました

ネギ

畑を離れて
私は畑を出て、養生の日々を過ごした。(約10日)
灼熱の太陽から身を隠し、水のリズムに支えられ、古い葉を断ち切られた。
それは痛みをともなったが、確かに私を軽くした。

「私はまだ立ち上がれる」
そう思える瞬間が、少しずつ戻ってきた。

そして今、私はポットに移された。
まるでドラム缶風呂に浸かるように、土に身を預けている。
ここは畑ではないけれど、ただの休息でもない。

もう少し、力強く、根っこを伸ばすのだ。

根っこが、ポロッと取れてしまった仲間もいます。

Get Up
私がここにいるのは、倒れるためじゃない。
ここで力を取り戻し、畑に帰るためだ。
ピーター・トッシュの声が胸に響く。
Get up, stand up.
Don’t give up the fight.
それは遠くから聴こえる歌声ではない。
私自身の鼓動だ。

Stand Up
畑は、きっとまた私を試すだろう。
太陽は容赦なく照りつけ、土は熱を溜める。

だが、私はもう以前の私じゃない。


この時は、ヤバかった。

ポットはバラバラ。転がってたのを集めて、ちょっと深めに入れてみました。うまくいくかな、楽しみです。

ポットいっぱいに気力と根が張りつめていく。

土に身を沈めながら、私はしばらく空を眺めていた。
颱風が近づき、風が頬を撫でる。
その瞬間、私は確かに感じていた――

「自分の意思で立ち上がるのだ」

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