第3話:ネギをポットに移しました

ネギ

畑を離れて
私は畑を出て、養生の日々を過ごした。(約10日)
灼熱の太陽から身を隠し、水のリズムに支えられ、古い葉を断ち切られた。
それは痛みをともなったが、確かに私を軽くした。

「私はまだ立ち上がれる」
そう思える瞬間が、少しずつ戻ってきた。

そして今、私はポットに移された。
まるでドラム缶風呂に浸かるように、土に身を預けている。
ここは畑ではないけれど、ただの休息でもない。

もう少し、力強く、根っこを伸ばすのだ。

根っこが、ポロッと取れてしまった仲間もいます。

Get Up
私がここにいるのは、倒れるためじゃない。
ここで力を取り戻し、畑に帰るためだ。
ピーター・トッシュの声が胸に響く。
Get up, stand up.
Don’t give up the fight.
それは遠くから聴こえる歌声ではない。
私自身の鼓動だ。

Stand Up
畑は、きっとまた私を試すだろう。
太陽は容赦なく照りつけ、土は熱を溜める。

だが、私はもう以前の私じゃない。


この時は、ヤバかった。

ポットはバラバラ。転がってたのを集めて、ちょっと深めに入れてみました。うまくいくかな、楽しみです。

ポットいっぱいに気力と根が張りつめていく。

土に身を沈めながら、私はしばらく空を眺めていた。
颱風が近づき、風が頬を撫でる。
その瞬間、私は確かに感じていた――

「自分の意思で立ち上がるのだ」

「完全な日陰 → 半日陰 → 本格的な日当たり」

ステップのイメージ

移植直後(1〜3日)

  • 完全な日陰で管理。
  • 水分を保ちつつ、根が新しい土になじむのを待つ。

活着が見えたら(4〜7日)

  • 半日ほど日が当たる場所に移す。
  • 朝だけ日光 → 午前〜昼 → 午後と、徐々に時間を増やす。
  • 葉がしおれず、新芽が動き出していれば順調。

その後(1〜2週間)

  • 本格的に日当たりのよい場所へ。
  • この頃には「次の畑への復帰」や「圃場デビュー」に向けた力が蓄えられている。

ネギ目線で言うと

「暗がりで息を整えた私。
あの数日は、ただ生き延びることだけに必死だった。
けれど今は、半日だけ陽を浴びながら、体を慣らしている。

強すぎる陽射しに焼かれるのではなく、やわらかな光を少しずつ受け止める。
その温もりが、私の芯にまで届いてくるのを感じる。」

※この記事は、南関東(鎌倉・横浜)の畑での実体験をもとに執筆しています。
土や気候の条件は地域によって異なりますが、参考になれば幸いです。

ネギ
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