■この記事の献立
場所:市民農園(鎌倉)
季節:2026年4月
気温:21.5℃(70.7℉)
作物:ジャガイモ
作業:芽かき
背景:大根の後作として植えたジャガイモが順調に立ち上がり、芽の選別の時期を迎えた
関連:ジャガイモ芽かき前|Before Thinning Potatoes
■材料
写真:黒マルチの穴から複数の芽が立ち上がるジャガイモの株
メモ:1穴に対して芽が3〜6本。葉はしっかり開き、茎の太さにばらつきあり
■芽を減らすという選択
4月の鎌倉。
気温は21.5℃(70.7℉)。
日差しはやわらかく、それでいて確実に春の強さを持っている。
いや、どこか夏の気配すら感じる。
大根の後に植えたジャガイモは、黒マルチの穴から一斉に芽を押し上げている。
土を割るようにして出てきたその勢いは、見ているだけで安心する強さがある。
ただ、その勢いのままに任せるわけにはいかない。
一つの種芋から、複数の芽が立ち上がっている。多いものでは5本近く。
どれも元気に見えるが、このままでは地下で競合が起きる。
芽かき。
※芽が3〜5本出てきて、草丈が15cm前後になった頃が、芽かきの目安になります
言葉としては知っていても、実際に手を入れる瞬間には少し迷いがある。
どれを残すか。
どれを抜くか。
観察していると、自然と目がいく芽がある。
茎が太く、葉の展開が早いもの。
少しだけ前に出ているような存在感がある。
一方で、細くて遅れている芽もある。
今回は、2〜3本残すことを目安にした。
指で軽く押さえ、不要な芽を根元からそっと外す。
思っていたよりもあっけなく抜ける。抵抗はほとんどない。
ひょこっと抜ける。
抜いた芽から栽培する方法もあるらしい。
けれど今回は、そこまでは追わない。
私は、ここで別れを告げる。

残された芽は、これから地下で広がるためのスペースを得る。
土の中では見えないが、その余白が収量を左右する。
南関東(Zone9)の春は進みが早い。
この畑では、ここから6月くらいまでがジャガイモの勝負になる。
このタイミングを逃すと、芽はさらに混み合い、作業は難しくなる。
逆に早すぎても判断がつかない。
実際、先週ではまだ選べなかった。
ちょうどいい「迷える時期」。
それが今なのだと思う。
桜の散り際。
そして、筍が顔を出し始める頃。
すべてを正しく選べているわけではない。
それでも、畝の前で少し立ち止まり、芽の様子を見る。
その時間自体が、この作業の本質なのかもしれない。
来週、この株たちはまた表情を変えているはずだ。
選ばれた芽だけが、静かに伸びていく。


なんで抜くの?

混むから
Potatoes in early spring, Kamakura (Zone 9).
Multiple sprouts emerge from each seed potato.
By thinning to 2–3 stems, space is created underground.
Growth begins not by adding, but by choosing.



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