10月になりました。
朝の空気が少し冷たくなってきたころ、
畑のさつまいもの葉は、まだ、わっさわっさと元気です。
今日は、先日にひきつづき“試し掘り”。
掘るというより、ちょっと覗いてみたい――そんな気持ちです。
スコップを軽く入れると、ふかふかとした土の中から赤い肌が顔を出しました。
そっと持ち上げると、細い根が無数に伸びて、まるで土の中を耕したような跡が残っています。
根っこが畝を耕す
掘ったあとをよく見ると、土の中には細かいトンネルのようなすじが無数に。
これが、さつまいもの根の通り道。
夏のあいだ、葉は日差しから畝を守り、
根は地中を駆け回って土をほぐし、空気の通り道を作ってくれていたようです。
さつまいもの根は意外に強く、土の団粒構造を壊さずに押し広げます。
だから、収穫後の畝はふんわり。次の野菜が根を伸ばしやすい。
ふっかふかです。
さつまいもは「根で耕す」代表的な作物。
掘り跡をそのまま次作に使えば、通気性・排水性ともに良好です。

ヌカをすき込む
掘ったあとの畝をそのままにしておかず――追い打ち。
ヌカをひとつかみ。
表面に軽くまいて、クワで浅く(5〜10cmほど)すき込みます。
ヌカは微生物のエサ。
根の跡に入り込みながら、分解と発酵がゆっくり進み、
畝の中では「次の命を育てる準備」が始まります。
ヌカは浅く混ぜることで、発酵熱やガスの発生を抑えられるといわれています。
雨前にすき込むと、分解が自然に進んでおすすめ。
(そして、ほんとうに雨が降った。)
畝の再生
根が耕し、ヌカが育て、
また次の野菜がここに根を張る。
そういう企みです。
今の段階では――タマネギにつなげたい。
おわりに
雨空の隙をくぐりぬけ、畑へと向かった。
本命は大根の間引き第三弾。
けれど、どうしても気になっていた――
さつまいもの仕上がりを、少しだけ確かめてみたくなった。
ごそごそ覗くと、しっとりとした土の中から、
赤い肌がそっと顔を出す。
根の感触が指先に伝わり、ふわりと立ちのぼる土の匂い。
それだけで、季節がひと区切りついた気がした。何か、一区切りがついた予感。
さつまいもは、いつも、安納芋。
甘くて、ねっとり。
いもは、暮れくらいまで寝かせた方が甘い。
でも、掘りたての土の香りがいちばん好き。
来年は、紅はるかをやってみたい。
どんな味になるかは、掘ってみてからのお楽しみ。
I know it’s only rock’n’roll —
but I like it.
安納芋を掘るときはローリングストーンズを歌っています。🎵あーんのおー🎵



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