■この記事の献立
場所:市民農園(竹やぶ)
季節:2026年4月
気温:20℃(68.0℉)
作物:筍(タケノコ)
作業:収穫・下処理・調理
背景:市民農園のタケノコ掘りイベントに参加し、掘ってから食べるまでを一日で体験した
先週:畑の余白、筍|Bamboo Shoot
■材料
写真:地面から出たタケノコ、収穫後、下処理、たけのこご飯
メモ:雨後のやわらかい土と、掘りたて特有の香りが印象に残る
掘りどき:地表に少し顔を出したくらいがやわらかい
掘り方:周囲から土を崩して、折らないように掘る
下処理:掘ったその日に茹でる(米ヌカ有)
食べ方:まずはたけのこご飯がわかりやすい
■竹やぶの春は、地面の下から始まっている
4月の南関東。
気温は20℃(68.0℉)。
少し動くと汗ばむくらいの陽気で、春の後半に差し掛かっている。
もう、夏の気配も混ざり始めている。
市民農園の一角にある竹やぶで、タケノコ掘りのイベントが開かれた。
普段は畝を整えたり、野菜の様子を見ることが多いが、この日は少しだけ畑の外側へ足を伸ばす。
竹やぶの地面は、落ち葉に覆われていて柔らかい。
よく見ると、ところどころに土が盛り上がっている。
ほんのわずかな違いだが、それがタケノコの目印になる。
見つけたタケノコは、すでに少し顔を出していた。
地面の中で静かに膨らみ、タイミングを見て現れる。
まっすぐ伸びる前の、この瞬間がいちばんやわらかい。
その“瞬間を拾う”ような作業は、思っていた以上に楽しい。

鍬を入れると、思ったよりも深くまで根が続いている。
周囲の土を少しずつ崩しながら、折らないように慎重に掘り出す。
畑の収穫とはまた違う感覚で、どこか「掘り起こす」作業に近い。
掘り上げたタケノコは、まだ土の温度を残していた。
表面はしっとりとしていて、外側の皮は硬そうに見えるが、中はやわらかいはずだとわかる。
根元のあたりに赤い点が見えたら、そこが切りどころになるらしい。
ただ、斜面での作業は思った以上に体力を使う。
タケノコは、掘った瞬間から少しずつ変化していく。
時間が経つほどにアクが強くなり、風味も変わってしまう。
そのため、この日は収穫後すぐに下処理に入った。


鍋に水を張り、タケノコをそのまま入れて火にかける。
白く濁った湯の中で、ゆっくりと火が通っていく。
そのまま煮汁の中で冷ますことで、アクが抜けていくらしい。
どこか風呂に浸かっているような、そんな風景にも見えた。
竹やぶの土の匂いが、少しずつやわらいでいく。
さっきまで地面の中にあったものが、食べられる形へと変わっていく。
その日のうちに、たけのこご飯にした。
炊き上がったご飯の中に、春の香りが混ざる。
味付けは控えめにして素材を楽しむ、と言いたいところだが、少し濃いめの味のほうが、やはり美味しい。アサリが入っていた。それがいい。いつも、ありがとう。

これ、味付けって決まってるの?

だいたいでいいよ〜
ちょっと濃いめにすると、美味しいよ

畑で育てる野菜とは違い、タケノコは「見つける」から始まる作物だと思う。
どこにあるかを探し、掘り出し、時間とともに変わるものをすぐに整える。
今回はイベントの2日目に参加した。
市民農園のメンバーとも交流できて、畑とはまた違う時間を過ごせた。
そして新メンバーは、まだ知らない。これはレジャーではない。
畑の日差しを受け続ける、れっきとした“業務”であることを(笑)
竹やぶの春は、地面の下から静かに始まり、
気づいたときには食卓に届いている。
そんな一日の流れだった。
A bamboo shoot, freshly dug from the soil,
moves quickly from earth to table.
In spring, timing is everything.
Freshness lives only for a moment.



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