シャキッと粘りのオクラは、高温・日照を好む夏野菜。⇒オクラ
南関東では4月下旬〜6月に播種し、7〜10月に収穫するのが目安です。
地温を上げて早く植え、若どりを徹底する——この2点が成功の鍵です。

なんと言っても、オクラの花はとても可愛らしい。淡いチーズ色の花びらに中心が赤く染まった姿は、まるで小さなハイビスカスのようです。朝にふわっと咲き、昼にはしぼんでしまう儚さも魅力のひとつ。畝の中で一輪咲くだけで、畑全体がやわらかく明るく見える――そんな優しい存在感があります。
栽培カレンダー(南関東)
土づくり:3月下旬〜4月中旬
苦土石灰・元肥の仕込み
播種(直まき):4月下旬〜6月
地温20℃以上が目安
定植:5月中旬〜6月
苗をやや深植えに(根を大切に)
摘心・追肥:6月〜7月
生育を見て調整
収穫:7月〜10月
2〜3日おきの若どり(盛夏はすぐ、大きくなる)
基本データ
科/属:アオイ科トロロアオイ属
発芽適温:25〜30℃(低温に弱い)
生育適温:20〜30℃(日当たりを好む)
土壌pH目安:6.0〜6.5 株間:30〜40cm(大きくなりすぎないように狭めることも)
収穫サイズ:7〜10cm(硬くなる前に)
土づくり
作付け2週間前:苦土石灰をまいて耕す(酸度調整)。 1〜2週間前:8-8-8化成肥料を混ぜ込む。 黒マルチで地温アップ&雑草抑制。私は100%マルチ派です。
種まき/育苗
直まきが最も簡単。
マルチの穴に3粒ほどまき、間引きしても良し、すべて育てても良し。 育苗する場合は1ポット1粒が基本。植え付け時に根を傷めにくくなります。
定植と株間
地温が上がる5月中旬以降に定植。
株間は30〜40cm。やや深植えで倒伏を防ぎます。
支柱は最初から長めを立てておくと後が楽。
水やり・追肥・摘心
水やり
乾燥に強いが、十分に水を与えないと硬くなり風味が落ちます。特に開花期〜結実期は朝にたっぷりと。
追肥
定植2〜3週間後から2週間おきを目安に軽く追肥。
株の勢いを見て、カリ分を少し多めにします。
摘心(分枝促進)
主茎が40〜50cmになったら芯止めすると側枝が出やすい(品種による)。やりすぎると樹勢が落ちるため、株の様子を見て判断。私はあまり行いません。
整枝
下葉が混み合ってきたらこまめに取り除く。収穫後は下の方の葉をメンテナンスして風通しを確保します。
収穫のコツ
7〜10cmの若どりが基本。硬くなる前に2〜3日おきに収穫。 取り遅れ果は株の疲れの原因。見つけたら早めに外しましょう。 朝採りは繊毛がやわらかく、食味も抜群です。
まとめ
オクラは「地温を上げて早く植え、若どりを徹底」。
それだけで収量も味も大きく変わります。
オクラ2024の反省と、来年へのメモ
—— 種まきと育苗で感じたこと
今年のオクラは、正直うまくいきませんでした。
発芽率も悪く、苗も思うように育たず。畑に出すタイミングを何度も迷いました。
いま振り返ると、種まきと育苗の段階でいくつか見落としがあった気がします。
まず、気温。4月の早い時期にまいてしまい、地温が上がりきっていませんでした。
オクラは本当に暑さが好きな野菜。25℃を超えてからでないと動かない。
焦ってまくと、結局、時間を無駄にしてしまうことがわかりました。
それから、育苗。
私は1ポット1粒で管理していましたが、水やりを控えすぎて乾かしてしまい、
芽が小さいうちに負けてしまったものが多かったです。
次は、もう少し暖かくなってから「直まき」に切り替えるつもりです。
その方がオクラらしく、自然に根が張る気がします。
失敗の中にも学びがあって、
「オクラは、ぬるま湯のような気候を待っている」
来年こそ、チーズ色の花が咲くまで、ゆっくり構えてみようと思います。
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