秋大根、3回目の間引き|雨を潜り抜けて「育てる個体」を決める

大根
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イントロ

天気は雨。
畑に行くかどうか少し迷ったが、今日を逃すわけにはいかなかった。
雨粒を潜り抜けて畑に立つ、空に下、ひとり、立つ。
土はやわらかく、手で触れると吸い付くような感触。
このタイミングで、3回目の間引きを行うことにした。

本筋は「育てる個体の決定」

今回の目的は単純な整理ではない。
本筋は――「どの株を育てていくか」を決めること。
この段階になると、すでにそれぞれの苗に個性が出てくる。
葉の広がり方、茎の太さ、根の方向。強さ、生きるエネルギー。
そして何より、畝の中での位置関係が重要になる。だ。
強い株が並びすぎてもダメ、弱い株ばかり残してもバランスが崩れる。
畝全体の呼吸を見ながら、「どこを残すか」を決めるのがこの工程の妙だ。

雨の中の間引き

土がしっとりしているおかげで、根は抵抗なく抜ける。
葉に触れるたびに水滴が跳ねて、手袋がじんわり濡れていく。
Tシャツが徐々に張り付いてくる。
間引いた株を一列に並べると、緑の濃淡が美しい。


雨音の中で、土の匂いがいつもより濃く感じられた。
作業を終えて立ち上がると、畝のラインが整っている。
濡れた土の曲線が、どこか静かな力強さを放っていた。
南側最前線に精鋭たちがならんだ。

間引き菜の味

抜いた間引き菜は、やわらかくて瑞々しい。
さっと茹でて冷水で色止め。この緑が美しい。
ツナとしょうゆを合わせて混ぜるだけで、畑の香りが一品になる。
今回は、ごまを多めバージョンのようだ。(写真撮るの忘れた)
ほんの少しの苦みと甘み――雨の中での作業を報ってくれる味だ。

まとめ

3回目の間引きは、緊張感がある。
想像力と決断のコラボだ。
一本一本の大根を見つめ、残す理由を自分の中で探す。
その決断の積み重ねが、畝の「リズム」を生む。

雨は止まなかったが、不思議と心は晴れていた。
土に触れ、手で選び、形を整える――
この静かな時間こそ、畑を続ける理由のひとつだと思う。

徐々に季節は深まっていきます。
収穫の予定は11月中旬から下旬。
葉っぱ目的で本体が小さなうちから食べてしまうかもしれません。

これから畑を始める人へ

私は野菜づくりを始めたシーズンから、ずっと大根を育てている。

最初は間引きも深さも分からず、根が割れたり曲がったりの繰り返しだった。

けれど、失敗するたびに土の感触や水の加減、光の向きを覚えていった。

大根は、素直な作物だ。世話をすれば応え、手を抜けばすぐに見抜く。

土に触れて、風を感じて、まずは一本でも育ててみてほしい。

その瞬間から、あなたの畑の時間が始まります。

抜いた時に、間違いなく、上がります⤴︎

※この記事は、南関東(鎌倉・横浜)の畑での実体験をもとに執筆しています。
土や気候の条件は地域によって異なりますが、参考になれば幸いです。

大根
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