一人で始めるカーボンニュートラル|家庭菜園からの小さな一歩

はじめに

カーボンニュートラル。国や企業の取り組みとして耳にすることが増えましたが、「私一人がやっても意味があるのかな?」と思う方も多いでしょう。けれども、実は家庭菜園のような小さな活動こそ、身近にできるカーボンニュートラルの第一歩になります。

ここでは、南関東で家庭菜園を続けている私の経験と、GX検定取得者としての視点を交えながら、「一人から始められるカーボンニュートラル」について紹介します。

鎌倉と横浜、二つの畑から見えるもの

私が管理している畑は二つあります。ひとつは鎌倉の畑。15年近く耕し続けてきたため、土が安定し、大根やじゃがいももまっすぐ育ちます。

もうひとつは横浜の住宅跡地。開墾から始めた荒地で、石や瓦片が多く、最初は二股大根ばかり。しかしその試行錯誤こそが土を育て、環境を変えていきました。

整った畑と荒れ地。正反対の条件を経験して実感したのは、土を手入れすること自体が炭素を貯める行為だということです。

家庭菜園でできるカーボンニュートラル

家庭菜園は小さいけれど、確実に「循環」と「削減」を実践できる場です。

落ち葉や米ぬかを畑に戻す  廃棄物を資源に変えることは、焼却によるCO₂排出を減らすことにつながります。 雑草マルチ  抜いた草を処分せず畑に敷けば、保湿と有機物の供給になり、余分なエネルギーを使わずに済みます。 百均アイテムの活用  手軽で再利用できる資材は、過剰な消費や廃棄を抑える工夫です。 自分で育てた野菜を食べる  輸送や包装が不要になり、フードマイレージの削減に直結します。

小さな一歩が積み重なる意味

「カーボンニュートラル=2050年までに達成」という大きな目標のスケールで語られると、自分ごとにしにくいかもしれません。

でも、畑を整えること、資材を工夫すること、間引き菜を味噌汁に入れること。そうした一つひとつが積み重なり、社会全体の動きを支えています。

「私一人がやっても」ではなく、「私一人から始められる」。家庭菜園は、その具体例です。

まとめ

鎌倉の畑(15年)と横浜の荒地(開墾)という両方の経験から、土を育てること自体がカーボンニュートラルだと実感。 落ち葉や米ぬか、雑草、百均グッズなど、身近な工夫が「循環」を生む。 家庭菜園の小さな一歩が、未来に向けた大きな積み重ねにつながる。

家庭菜園は「食べるため」だけではなく、「未来のため」にも意味のある営みです。

一人で始めるカーボンニュートラル ——その実践は、すでに畑から始まっています。